老いの準備・終活・エンディング・終活ニュース

退職後の始末・人生の始末・終い・たたみ方を考えてみたい。整理してみます。

終末期の「こころ」

心のうつろい

 

余命、幾ばくも無い ことがわかっている人間の感情について、三人の著名人が述べている。

1   ホスピス運動の母 精神科医 キューブラ・ロス(1926-2004)の

                                               「死の受容の五段階」

 

① 否認   ② 怒り    ③ 取り引き ④ 抑うつ  ⑤ 受容

 

2  精神科医 リンデマン(1900-1974)の急性悲観に関する研究

                                      「短期間に見られる悲しみの反応」

 

 

第一の反応 咽頭がつまる 息が切れる ため息 下腹に力が入らず空虚感が募る 

                      筋肉の脱力など身体的虚脱感

第二の反応 死者のイメージに心を奪われる

第三の反応 罪悪感

第四の反応 敵対的反応

第五の反応 逸脱した行動

 

3   アルフォンス・デーケン(1932-) 哲学者

 

 

1959年に来日。長く上智大学で教鞭を取り文学部人間学研究室で「死の哲学」、「人間学」、「生と死の教育」の講座を持つ。死生学においては、日本の代表的な学者であり、その開祖である。

 

【9つの死への恐怖】

 

 

①苦痛への恐怖

 

 

                          死を前にした人の4通りの苦痛

 

 

1.身体的苦痛・・・・・・・痛みや呼吸困難などの体で感じる苦痛

2.精神的苦痛・・・・・・・体が思うようにならない苛立ちや、人への不信感などか

                                                 ら来る苦痛

3.社会的苦痛・・・・・・・残される家族への心配や、社会的な役割の喪失にかかわ

                                                 る苦痛

4.霊的苦痛・・・・・・・・・今までの人生の意味や、死の意味を考える事から

                                                   来る苦痛

 ②孤独への恐怖

 

 

人々に見捨てられて、独りぼっちで死を迎えることへの恐れ。

「独生独死(どくしょうどくし)」と仏典に説かれています。

 

 

③尊厳を失う事への恐怖(不愉快な体験への恐れ)

 

 

まるで物質のように治療され、尊厳を失うことを怖れ、拒否します。

人間として扱われていないことへのいらだち、最後まで尊厳を失いたくないという心です。

 

④家族や社会の負担になる事への恐れ

 

 

「迷惑かけたくない」という思いの強さから、治療費や看病のためにかかる負担を心配します。

日本では特にこの傾向が強いようです。

 

⑤未知なるものを前にしての不安・怖れ

 

 

人は、未知なるものを怖れます。

「死んだらどうなるか分からない不安・恐怖」の根っこは非常に深く、

 

⑥人生に対する不安と結びついた死への不安

 

 

社会的に適応できていなかったり、挫折を重ねると、人生自体を否定し、

自分の環境に恨みや恐れを持つようになる事があります。

死に対しても強い否定的感情を抱くケースがあります。

 

⑦人生を不完全なまま終わる事への不安

 

 

「もっとやりたいことがあったのに」と、やり残したまま人生を終えることへの不安・怖れです。

「もっと優しく接していればよかった」「自分の人生を生きてこなかった」などの後悔が不安や恐れの引き金となるようです。

 

⑧自己消滅への不安

 

 

死によって自分が「無」になることへの不安・恐怖です。

個人差があります。

 

⑨死後の審判や罰・報いに関する不安

 

 

キリスト教徒ならば最後の審判(『聖書』によると、この時、今まで死んだ人は一度全員生き返って地獄(煉獄)か天国かの裁きがあるそうです!?)に対する不安、恐れ。造ってきた罪から、死後の報いを恐れるなど、

 

浅くまとめてみると

 

 

  

身体的苦痛    ・痛み・他の身体症状・日常生活動作の支障

精神的苦痛     ・不安・イライラ・孤独感・恐れ・うつ状態・怒り 

社会的苦痛  ・仕事上の問題・経済上問題 ・家庭内の無問題(遺産問題・人間関係  

以外の苦痛   ・人生の意味への問い・価値体系の変化

        ・罪の無意識・死への恐怖・神の存在の追及・死生観に対する悩み

            ↓

                「スビリュチュアルペイン=魂の痛み  と訳される

             

 2007年厚生労働省から「終末期の医療プロセスに関するガイドライン」が出され、4つの指針が示されている。

 

  ①・・・本人の意思決定に基づいて医療行為をすすめること。

  ②・・・チームによって慎重に判断されるべきこと。

  ③・・・疼痛・不快を緩和し、患者・家族の精神的・社会的援助も含めた総合

                    的な治療とケアが提供されること。

  ④・・・生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は対象としない。

 

その他として 

    ◇患者が拒まない限り、家族にも知らせることが望ましい。                       

               

リビング・ウィル尊厳死の宣言書)

 

日本尊厳死協会が尊厳死思想の普及に努めている。ホームページでその書式がある。以下の3点を明言して、要望を遂行してくれたことに対する一切の責任が自分自身にあるという宣言である

①不治かつ死が迫った状態では、単に死期を引き延ばすためだけの延命処置を断ること。

②苦痛を和らげるための十分な緩和医療を希望すること。

③回復不能な遷延性意識障害(持続性植物状態)に陥った時には生命維持装置を取りやめてほしいこと。

 

 ※延命治療  器官内挿入(気道確保・空気の出し入れ) 

                            人工呼吸装置 

                            中心静脈栄養(栄養補給)などの治療

                         遺漏(胃の中に管を通して栄養や水分を補給する)などもドクターか

                                      らどうするか聞かれることがある。

 

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終末医療に思うこと

近隣の老人jは「死ぬこと怖くはないが寂しいんだよ」と言っていた。

作家三浦綾子は「あの人にも、あの人にも会えるか怖いという気持ちはありません」とインタビューに答えていた。

 

自分を手放すことへの覚悟、承認、了解余儀なくされるのだろう。

 

自分が大切に思う人から認められれば、この上ない安心感が得られるのではないかと思う。

だから、医療チームは「認める」行為が土台となってくる。

何より家族は重要だ。

 

家族はどうだろうか。早く亡くなってほしいという気持ちもある。恨み、辛みもある。

そのような人が「認める」ことは厳しい。

 

       ・仕返しをするときではない。

       ・嫌ならば、支えている人を支えればいい。

 

命という時が永遠に止まるとわかっているひとへ「よくがんばったね」言えるような

人になりたい。

 

看護に疲れている嫁さんに「あなたも逝く道、迎える道だよ」と言われハットしたとのこと。

終末ということをかんげていくうちに、死に方とこれからの生き方を考える機会があたえられた。

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